
紅白歌合戦の出演者一覧に久保田利伸の名前を見つけると
その瞬間、「今年も本物の“グルーヴ”が聴ける」と胸がふっと温かくなる・・・
そう感じるのは、私だけではないはずです。
時代が変わり、音楽がデジタル化されても、久保田利伸の歌だけは「空気を震わせる力」 を失わない。
派手に語るタイプでもなく、過度に自己主張するわけでもない。
ただただ、誠実に音楽と向き合ってきた人の声には、深い説得力があります。
高橋真梨子さん、布施明さんと同じく、「静けさの中に本質的な強さを持つアーティスト」。
今回は、「クボジャー」こと久保田利伸さんの生い立ち・音楽観・心理の流れを追いながら、私たちが人生に活かせるヒントを探っていきます。
久保田利伸という存在が「唯一無二」な理由

久保田利伸さんがデビューした1980年代後半、「日本人がブラックミュージックを本気で歌う」という概念自体がまだ珍しい時代でした。
実は、幼少期から彼はR&Bやソウルなどブラックミュージックに強く傾倒していた人。
一方で、家ではお姉さんの影響で沢田研二など日本の歌謡曲も自然と耳にしていたといいます。
つまり久保田利伸さんは、「世界の音」と「日本のポップス」の両方を浴びて育った稀有な存在。
だからこそ久保田利伸さんは、流行に合わせたのでも、ジャンルに挑戦したのでもなく、「自分が本気でやりたい音楽を、そのまま表現しただけ」でした。
派手な声量やテクニックだけでは語り尽くせない、その奥にある「ぶれない価値観・揺るぎない音楽哲学・幅広い音楽ルーツ」
これこそが久保田利伸さんを「唯一無二」にした原点でしょう。
生い立ちに流れる「素朴さ」と「リズム感」

リズムの原点は何処?
久保田利伸さんは静岡県出身。
「音楽一家」というより、日常の中に自然と音楽がある…そんな穏やかな環境で育ったと言われます。
派手な伝説はありません。
本人が語る幼少期の話は、むしろ微笑ましいほど素朴です。
たとえば、毎年の盆踊り大会。
久保田利伸さんは 5時間ノンストップでトランス状態のように踊り続け、大人に「利伸、そろそろやめなさい!」と止められた とか。
その踊り方には、すでに「バックビートが入っていた」らしく、本人も「腰が勝手に入っちゃう」と笑います。
小学校の運動会でも体育の先生から「真面目にやれ、久保田!」と怒られるほどリズムにのめり込んでいたそうです。
そして彼は言います。
「盆踊りにはグルーヴの基本のひとつがある」 と。
こうしたエピソードからも、久保田利伸さんの音楽は「天才のひらめき」ではなく、日常の中で自然に育まれた素朴な感性と無意識のリズム感 が基盤になっていることが分かります。
家庭の全貌は語られていませんが
- 特別なドラマを誇張しない
- 苦労話を必要以上に語らない
- 自分のルーツを静かに受け止めている
こうした「素朴な強さ」が久保田利伸という人の芯にあります。
初期キャリアに見える「愚直さ」という武器
デビュー後、久保田利伸さんは主流のJ-POPを追いませんでした。
- 売れる音楽より、やりたい音楽
- マーケティングより、グルーヴ
- 流行より、歌の本質
この姿勢でスタイルを貫き、「Black Musicの日本代表」と呼ばれるまでに。
ここには心理学でいう「内発的動機づけ」が働いています。
外の評価では動かず、自分の納得で生きる人。
この軸が、彼の長い音楽人生を支えたのでしょう。
久保田利伸の歌が「心をほどく」理由
久保田利伸さんの歌は、派手ではないのに感情が深く届きます。
- 過剰なビブラートを使わない
- 声を押しつけない
- 感情を「盛りすぎない」
その「余白」が、聴く人の心を自由にさせるのです。
これは布施明さんにも通じる、「引き算の美学」を理解している人だけの表現。
圧倒するのではなく、そっとほぐすように届く歌。
これが久保田利伸の真骨頂です。
「語らない人」ほど、本質的に強い
久保田利伸さんは
- 自分のドキュメンタリーを作らない
- SNSで感情を吐かない
- 私生活を語らない
“語らなさ”が、逆に魅力を強めています。
語らなくても伝わるものを持つ人だけができる、本質的な強さです。
紅白歌合戦に彼の名前を見つけて安心するのは、派手でない本物のアーティストが、今の時代には貴重だからでしょう。
久保田利伸の音楽から学べる3つの人生ヒント

歌声がいい!
① 流行に合わせない人ほど、長く残る
感性に嘘をつかない人は強い。
② 静かな努力は、ゆっくり効いてくる
語らない積み重ねほど、後になって信用になる。
③ “引き算”は弱さではなく、最強の武器
余白を残せる人は成熟している。
布施明さん、高橋真梨子さんにも通じる「静けさの強さ」が、久保田利伸にもあります。
まとめ
紅白歌合戦に久保田利伸さんの名前がある。
そのだけで「今年は本物の音が聴ける」という安心感が生まれます。
どんな時代でも、彼の歌には「丁寧に積み重ねてきた時間」が宿っているからです。
時代に流されず、軸を失わず、誠実に音楽に向き合ってきた人生。
その姿勢そのものが、私たちへの静かなメッセージなのだと思います。



